ユキコさんのインタビュー(後編)

こんにちは! しばみーです。
インタビューの最初の相手は両親に頼みました。
最初に原稿にしたのは母親である、ユキコさんです。

名前:ユキコさん
住所:東京都
年齢:69歳
趣味:読書(エッセイ、警察小説、人情時代小説など)

最近一番うれしかったことと、笑ったこと

しばみー

今度のブログは旅とインタビューがテーマなんだけど、今まで一番旅して良かった場所はどこですか?
旅? 旅もいろいろ行ったけどね……。北海道かねやっぱり。
北海道に友達夫婦とお父さん(※ユキコさんの夫)と4人でグルメの旅に行ったの。そしたら飛行機が着陸できなくて!

ユキコさん

しばみー

え? 大変だったじゃない。
天候不順のせいで、着陸できなくて旋回するのよ。ぐるぐる。「降りられないかもしれません」なんて言うの。
でもどこか別の空港に行ってしまったら、そこから目的地までの費用は自己負担なの。だから「やだよねー」「どうする?」なんて言ってたんだけど、結局着陸できた。困ったけど面白かったの!

札幌から、バスで富良野行ったり網走行ったり知床行ったり。利尻島にも行って。ウニ食べたり、ホタテ食べたり、夕張メロン食べたり。グルメの旅、美味しかったし最高だった。

ユキコさん

しばみー

随分長い距離を移動したんだねぇ。じゃあ次の質問です。最近あった中で一番うれしかったことはなんですか?
嬉しかったことはあれだね。おばあちゃん(※ユキコさんの実母)の晩年にね、姉や私や妹、姉妹3人でお世話したのね。そのときに、妹が「3人の娘の中で誰が一番好き?」って聞いたんだって。そしたら「まあみんな好き」ておばあちゃん答えて。でも妹がさらに「特に誰が好き?」って聞いたの。そしたら「ユキちゃん」(※ユキコさんのこと)っておばあちゃんが答えたって言うのよ。それが嬉しくってさあ。

昔はやっぱり末っ子の妹がかわいがられてたわけ。「やっぱり末っ子だから妹が好きなんだなー」って思ってたの。
それがさあ、私は特養でいろいろな話を聞いてあげるというようなスキルを身に付けて、そういうことを知らない姉や妹よりは、優しく接することができたかなあって思ったのよ。自分の仕事で苦労して覚えたことがちょっと親孝行になってたんだなあ。それをおばあちゃんが受け入れてくれたんだなあっていうのが嬉しかったね。

私のやった仕事が、ささやかでも社会貢献できたなあと思ったし、自分の親の親孝行にもなったなあ、お母さん認めてくれたんだなあっていうのがうれしかったね。

ユキコさん

しばみー

じゃあ最近一番笑ったことは?
最近は笑ったことはないんだけれども……。

おばあちゃん(※ユキコさんの実母)が歳とってから、「もうイヤな話は聞きたくない」て言っていたのね。
私が若い頃は、なにかっていうとおばあちゃんに愚痴をこぼしたり相談したりしていたの。だけどその話を聞いて、これからは楽しい話を持っていこうって思って。
それで本や新聞のコラムで面白かった話や、日常生活の中でクスッとするような話をちょっと書き留めておいて、おばあちゃんのところに行ったときにそれを話してあげたの。そしたらすごい喜んでくれたわけ。特養のときにも同じようにメモしておいた楽しい話をすると、やっぱり喜んでくれるわけよ。

ユキコさん

それでね、自分もちょっと歳をとって、「なるほど歳をとると嫌な話は聞きたくないなあ」って思うの。楽しい話やほっこりする話がいいなあ、笑える話がいいなあって思う様になって。

そうすると、周囲の人を見てても、人がみんな愛おしいっていうかさ、みんな頑張ってるなーっていう風に思ってさ。自分が若い頃は家族のために一生懸命働いてきたじゃない。
だから今は若い人も本当に一生懸命に働いているとさ、「ああ家族のために頑張ってるんだなー、しっかり頑張ってね」って思うしさ、お年寄りなんかが一生懸命働いているとさ、「歳をとっても一生懸命働いてるんだなー、気を付けて頑張ってください」とか。お巡りさん見ると「国のために頑張ってくださいね」とかさ。

ユキコさん

しばみー

それは……慈悲のこころ?(笑)
そう! そうなのよ! みんな頑張ってるんだなーって思ってさ。
みんな頑張ってるんだなーって、みんなもう感謝感謝、てさ。ハハハハ!

ユキコさん

人生のキーパーソンは実の母親

しばみー

ユキコさんの人生のキーパーソンは誰ですか?
キーパーソンはやっぱり母親だね。
母親はもうなんでもできてさ。自分の目標でもあったし、尊敬していたし。お母さんに相談すれば解決できないものはないっていうくらい解決能力は高いし。

結婚して数年の頃、お父さんの家族と一緒に暮らしていたんだけど、もう家を出たいと思ったの。もともと自分の家を持ちたいと思ってお金貯めてたから、お金はあったから。
それでちらしを見て、ある場所に家を買うための手付を打ったの。
そしたら、その会社がどうも怪しいって後になってわかって。それでお母さんに相談したの。「手付金を返してもらう話をつけに行きたいんだけど、一緒に行ってくれない?」って。そしたら「いいよ」って。

お母さんが「女二人で行ったら舐められるから、大勢で行くに越したことないよ」って言うのよ。お父さん(※ユキコさんの夫)は「嫌だ」って、一緒に行ってくれなかったから、じゃあみんなで会社に行こうってことになって。

ユキコさん

お母さんと、姉と、私と。お母さんが「子どもたちも連れていった方がいいよ」って言うから、長男と長女を連れて、総勢5人で会社に乗り込んだのよ。

「少しでも手付を返してもらいたいんです。子どもたちこんなにいて生活が困るんですよ」って言っても「返せない」って言うのよー。
そしたらお母さんが
「いいじゃない、半分だけでも」
て言ったの。そもそも、向こうは半分だって返すなんて言ってないのよ?
「半分じゃだめだね、やっぱり全部返してもらおうか」
「やっぱりね、ちゃんと返してもらわなきゃまずいよねー」
てどんどんお母さんがプッシュしてくれて。そうしたら「わかりましたよ、返しますよ」て言って、返してくれたのよ!
お母さんの言葉が一番効いたの。

ユキコさん

しばみー

それは何歳のときの話?
私が30代、30代前半だよ。お母さんは私と22歳違いだから、50代前半。お母さん迫力あったんだよ。
賢い人なんだよほんと。頭もあるし、説得力もあるし、嫌味がないのよ。押しは強く感じないんだけれども、「そうかなー」っていう気にさせるっていうかさ。

ユキコさん

しばみー

自分のお母さんからどんな影響を受けた?
影響ねえ……。物事を多角的に見るっていうことかね。一面だけ見るんじゃなくて、前から後ろから、上からも下からも見るっていうかね。
自分の立場だけじゃなくて、相手の立場になって考えてみるとか。すると全体に自分の見方が違ってくるよ、ていうようなことだよね。
そうすると自分の悩みなんかも、解決の糸口が見つかるというかね。

いろんなことを悩んでいても、「禍福は糾える縄の如し」て言って、いろんなこと悩むんだけれども、物事は絶対に転換するというわけ。今イヤだと思ってもずっとそのままってことはないんだよ、物事は変わっていくんだから。
今イヤだと思っても、それは良いことになるってこともあるんだから。必ずいいことと悪いことっていうのは、順番になっていくって。

悪いことばかりも続かないし、良いことばかりも続かないし。必ず順番はあるから。今イヤなことがあっても我慢、忍耐していくと、それを乗り越えていくとその先に見える希望があるということだよね。

ユキコさん

これまでで一番幸せだったことは何ですか

しばみー

これまで生きてきて一番幸せだったことは?
それはなんつったって子どもが生まれた瞬間だよね。
長男が生まれたとき、私の家は女三人だったから、お父さん(※ユキコさんの実父)が喜んで喜んで。親孝行ができたっていうのが一番に嬉しくて。

それで、男の子を生んだ瞬間に、次は女の子が欲しいって思っちゃったのよ。念願の男の子が生まれたから、次は女の子が欲しいと思って。それで一年後に女の子が生まれたから、「やった!」って。人生の二大トピックだね。

ユキコさん

しばみー

今、生きていく上で一番大事に思っていることはなんですか?
それはやっぱり健康だよね。
これからスロージョギングを再開して、散歩をしたいと思って。
美智子様もやってるんだよ、天皇陛下と一緒に。テレビでやってたんだよ。
スロージョギングはジョギングほどハードじゃなくて、ウォーキングよりも効果があるって。歩くような感じで、ちょっと小走り。

ユキコさん

しばみー

健康大事だよね、健康だから笑えるんだもんね。
そうそうそう。さっきも話したけど、面白い話を本や新聞からかき集めて、お父さん(※ユキコさんの夫)に報告して、2人で笑いあっていければいいねーって思ってる。
で、まあ、お父さんに感謝しながらさ。ハハハハ! お父さんも頑張ってくれたから、今の私があるんだからさ。

ユキコさん

しばみー

今日はインタビューに答えてもらって、ありがとうございました!

【編集後記】
インタビューに1時間、文字起こしに10日間、この原稿をまとめるまでまた1週間。

文字起こしのために録音した音声を聞きながら、自分の突っ込みが足りないなとか、母と娘の会話というところを一歩踏み超えられなかったとか、悩みながらまとめました。

このインタビューの後、母に「今日は長時間インタビューに答えてくれてどうもありがとう!」とメールを送ったら、下記のような返信が。

「どういたしまして。
私も楽しかったよ。
丁度、今月17日が母の命日なので、懐かしい出来事を話せて、あらためて母に感謝と愛情を覚えました。
お蔭様でいい供養になったと思うよ。
こちらこそありがとうだね」

このインタビューという記事は、これから自分のライフワークとして続けていこうとは思っています。でも、インタビュー相手から喜んでもらえるとは思っていなかったので、くすぐったいような、でもうれしい気持ちです。

やっぱり、街に生きている一般の人のインタビューっておもしろい。
普通に生きている人の中に、面白いことや宝物がたくさん隠れている気がする。

というわけで、これからも出逢った人々に楽しくインタビューを続けていきたいと思っております。
また読んでもらえたら、とてもうれしいです!

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